2026年3月に開幕する第6回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、前回大会(2023年)の決勝で侍ジャパンに惜敗し、準優勝に終わった野球の母国・アメリカ代表(チームUSA)が、ついに「本気」の全30名ロースターを発表しました。
本記事では、2026年WBCアメリカ代表の全メンバー一覧に加え、選出の背景や2023年大会からの変更点、そして「王座奪還」に向けた驚異的な布陣について詳しく解説します。
今回発表されたアメリカ代表のロースター全30名と、レジェンド揃いのコーチ陣は以下の通りです。
(※負傷辞退したコービン・キャロル選手に代わり追加招集されたロマン・アンソニー選手も反映しています)
| No. | 選手名 | 所属 | 投打 | 23年 | 直近の主な成績 | 今大会の役割・期待値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 53 | デビッド・ベッドナー | パイレーツ | 右左 | あり | 23セーブ 奪三振率9.0超 |
前回大会も経験した頼れるリリーフ。力強い速球とカーブで三振を奪う。 |
| 31 | マシュー・ボイド | カブス | 左左 | 初 | 防御率2.72 WHIP 1.13 |
経験豊富なベテラン左腕。安定した制球力で試合を作り、貴重な先発・ロング枠を担う。 |
| 60 | ギャレット・クレービンジャー | レイズ | 左右 | 初 | 60投球回で74奪三振 防御率3.75 |
奪三振率の高い変則サウスポー。左の強力なセットアッパーとしてブルペンを支える。 |
| 35 | クレイ・ホームズ | メッツ | 右右 | 初 | 30セーブ 防御率3.14 |
強烈な変化をするシンカーで内野ゴロの山を築く。終盤の重要な局面を任される右腕。 |
| 48 | グリフィン・ジャックス | ツインズ | 右右 | 初 | 防御率2.03 WHIP 0.87 |
伸びのある直球と大きく曲がるスイーパーが武器。ハイレバレッジな場面での登板が期待される。 |
| 40 | ブラッド・ケラー | フィリーズ | 右右 | 初 | メジャー通算38勝 先発・中継ぎ兼任 |
先発・中継ぎの両方をこなせるタフな右腕。ブルペンの負担を軽減するイニングイーター。 |
| 22 | クレイトン・カーショウ | ドジャース | 左左 | 初 | 通算212勝 サイ・ヤング賞3回 |
球界を代表するレジェンド左腕。前回大会は無念の辞退となったが、悲願のWBC初出場で精神的支柱にもなる。 |
| 26 | ノーラン・マクリーン | メッツ傘下 | 右右 | 初 | 最速158km/h超 (注目の二刀流) |
投打の二刀流プロスペクト(※今大会は投手登録)。大谷翔平に続く存在として世界からの注目が集まる秘密兵器。 |
| 19 | メイソン・ミラー | パドレス | 右右 | 初 | 28セーブ 奪三振率14.4 |
常時100マイル超えの剛速球を連発する怪物クローザー。侍ジャパンにとっても最大の脅威となる。 |
| 41 | ジョー・ライアン | ツインズ | 右右 | 初 | 147奪三振 WHIP 0.99 |
出どころの見えにくいフォームから、浮き上がるような錯覚を起こす独特なストレートを投げ込む。 |
| 30 | ポール・スキーンズ | パイレーツ | 右右 | 初 | 11勝 防御率1.96 新人王獲得 |
最速164キロを誇るMLB最強の怪物ルーキー。今大会におけるアメリカの絶対的エース格。 |
| 27 | タリック・スクーバル | タイガース | 左左 | 初 | 18勝 防御率2.39 サイ・ヤング賞 |
サイ・ヤング賞を獲得した現役最強左腕。スキーンズとの「左右の最強ダブルエース」を形成する。 |
| 55 | ゲイブ・スパイアー | マリナーズ | 左左 | 初 | 奪三振率10.5 左のスペシャリスト |
鋭く曲がるスライダーが武器の左のワンポイント・中継ぎ。対左打者のスペシャリストとして起用される。 |
| 52 | マイケル・ワカ | ロイヤルズ | 右右 | 初 | 13勝8敗 防御率3.35 |
魔球チェンジアップを武器にメジャーで長年活躍。大舞台にも強い、安定感抜群のベテラン右腕。 |
| 62 | ローガン・ウェブ | ジャイアンツ | 右右 | 初 | 204.2投球回 防御率3.47 |
メジャー屈指のグラウンドボール・ピッチャー。シンカーとチェンジアップで強打者を次々と打ち取る。 |
| 59 | ギャレット・ウィットロック | レッドソックス | 右右 | 初 | 通算防御率3.50 (先発・救援兼任) |
先発もリリーフも高水準でこなす万能右腕。複数イニングのロングリリーフなど柔軟な起用に応える。 |
| No. | 選手名 | 所属 | 投打 | 23年 | 直近の主な成績 | 今大会の役割・期待値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 29 | カル・ローリー | マリナーズ | 右両 | 初 | 34本塁打 Gグラブ賞 |
パワーと強肩を兼ね備える正捕手候補。左右両打席から強烈な長打を放ち、投手陣を力強く牽引する。 |
| 16 | ウィル・スミス | ドジャース | 右右 | あり | 20本塁打 WS制覇貢献 |
前回大会も経験した「勝てる捕手」。ワールドシリーズ優勝など大舞台での経験値と安定したリードでチームを支える。 |
| 2 | アレックス・ブレグマン | アストロズ | 右右 | 初※ | 26本塁打 Gグラブ賞 |
17年大会の優勝メンバーが復帰。広角に打ち分けるシュアな打撃と堅実な三塁守備でチームに貢献する。 |
| 5 | アーニー・クレメント | ブルージェイズ | 右右 | 初 | 打率.263 三振率が極端に低い |
内外野をハイレベルにこなせるユーティリティ性。コンタクト率が高く、三振の少ない打撃でチームの潤滑油となる。 |
| 43 | ポール・ゴールドシュミット | カージナルス | 右右 | あり | 22本塁打 元MVP |
17年、23年に続く選出となる精神的支柱。ゴールドグラブ賞の守備力と勝負強い打撃でチームを落ち着かせる長老格。 |
| 24 | ブライス・ハーパー | フィリーズ | 右左 | 初 | 30本塁打 OPS .898 |
前回大会は負傷で無念の辞退。球界屈指のカリスマ性と圧倒的な長打力で打線を牽引する主軸として待望のWBC初出場。 |
| 11 | ガンナー・ヘンダーソン | オリオールズ | 右左 | 初 | 37本塁打 21盗塁 SS賞受賞 |
驚異的なパワーとスピードを併せ持つ次世代のスター。遊撃・三塁をこなし、打線に爆発力をもたらす。 |
| 13 | ブライス・トゥーラン | ブルワーズ | 右左 | 初 | 50盗塁 Gグラブ賞 |
卓越した守備力と圧倒的な走力を誇る二塁手。下位打線からのチャンスメイクや終盤の守備固めなど幅広く躍動する。 |
| 7 | ボビー・ウィットJr. | ロイヤルズ | 右右 | あり | 打率.332(首位打者) 32本塁打 31盗塁 |
前回大会からさらにスケールアップした若き至宝。走攻守すべてにおいて規格外の身体能力を発揮する。 |
| 3 | ロマン・アンソニー追加 | レッドソックス | 右左 | 初 | 全米No.1有望株 マイナー18本塁打 |
負傷のC.キャロルに代わり大抜擢された超有望株。若き才能が大舞台でどのようなインパクトを残すか注目される。 |
| 25 | バイロン・バクストン | ツインズ | 右右 | 初 | 18本塁打 超快足・強肩 |
球界最高レベルのスピードと広い守備範囲を誇る外野手。パンチ力も兼ね備え、攻守にわたってチームに勢いをもたらす。 |
| 4 | ピート・クロウ=アームストロング | カブス | 左左 | 初 | 27盗塁 異次元の中堅守備 |
メジャー屈指の異次元の守備力と快足が武器。1点を争う終盤の代走や、守備の切り札として極めて重要なピースとなる。 |
| 99 | アーロン・ジャッジ | ヤンキース | 右右 | 初 | 58本塁打 144打点 ア・リーグMVP |
チームUSAのキャプテンであり、現役最強スラッガー。特大のアーチでチームを牽引する絶対的な大黒柱。 |
| 12 | カイル・シュワーバー | フィリーズ | 右左 | あり | 38本塁打 出塁率.366 |
前回大会の決勝でも特大弾を放った生粋のホームランバッター。主にDHとして強打のアメリカを象徴する存在。 |
チームUSAの「王座奪還への本気度」は、グラウンドに立つ30名の選手だけにとどまりません。彼らを束ねる首脳陣もまた、MLBの歴史に名を刻む「生きた伝説(レジェンド)」たちが集結しています。
指揮官は前回に続きマーク・デローサ監督
2023年大会でチームを準優勝に導いたマーク・デローサ監督が続投します。現役時代は16シーズンを生き抜いたユーティリティプレーヤーであり、現在はMLBネットワークの看板アナリストとしてもおなじみです。メジャー特有の「スーパースター軍団のエゴ」をまとめ上げ、同じ方向を向かせる卓越したコミュニケーション能力は、前回大会ですでに実証済みです。
そして、彼を支えるコーチ陣の顔ぶれが「首脳陣だけでオールスターチームが作れるのでは?」と見紛うほどの超豪華仕様となっています。
- アンディ・ペティット(投手コーチ) ヤンキースの黄金期を支え、ワールドシリーズ制覇5回、メジャー通算256勝を誇る伝説の左腕。スキーンズやスクーバルといった現役最強のエースたちも、この大レジェンドの言葉には耳を傾けざるを得ません。強烈なカリスマ性で最強投手陣をコントロールします。
- マット・ホリデイ&ショーン・ケイシー(打撃コーチ) 現役時代にシルバースラッガー賞を何度も獲得したホリデイと、メジャー屈指の好打者だったケイシーのタッグ。ジャッジやハーパーといった怪物たちと「最高レベルの打撃理論」を共有し、不調の波を最小限に抑え込みます。
- デビッド・ロス(ブルペンコーチ) カブスの元監督であり、現役時代は「勝てる捕手」として投手陣を牽引した名捕手。球数制限が厳しいWBCにおいて、彼がメイソン・ミラーらリリーフ陣をどのタイミングで送り出すかが勝敗を直結させます。
- M.ヤング、B.マッキャンら(ベンチ/アシスタント) オールスター常連だった名選手や、名将フレディ・ゴンザレスらがベンチでデローサ監督の采配を強固にサポートします。
「選手として大舞台を勝ち抜いてきた経験」を持つ首脳陣で固められているのが最大の特徴です。
実績十分の現役スーパースターたちでさえ、ふとベンチを見れば「自分たち以上のレジェンド」が鋭い眼光で立っている。この環境こそが、2026年のチームUSAに一切の油断や隙を生まない最大の理由と言えます。

2023年の準優勝メンバー30人のうち、今回も名を連ねたのはわずか5名(W.スミス、P.ゴールドシュミット、B.ウィットJr.、K.シュワーバー、D.ベッドナー)です。
マイク・トラウト、トレイ・ターナー、J.T.リアルミュートといった「2023年の野手リーダー格」が外れ、代わりにアーロン・ジャッジやブライス・ハーパーがチームを引っ張る立場へとシフトしています。
さらに投手陣は「現役最強クラス」へと完全な新陳代謝が図られています。
- マイク・トラウト
- ムーキー・ベッツ
- トレイ・ターナー
- ノーラン・アレナド
- J.T.リアルミュート
- ピート・アロンソ
- カイル・タッカー
- セドリック・マリンズ
- デビン・ウィリアムズ
- ランス・リン
- アダム・ウェインライト
- アーロン・ジャッジ
- ブライス・ハーパー
- ガンナー・ヘンダーソン
- ポール・スキーンズ
- タリック・スクーバル
- クレイトン・カーショウ
- ローガン・ウェブ
- メイソン・ミラー
- アレックス・ブレグマン
- カル・ローリー
- ロマン・アンソニー追加
- マイク・トラウト→アーロン・ジャッジ
- トレイ・ターナー→ガンナー・ヘンダーソン
- J.T.リアルミュート→カル・ローリー
- ランス・リン→ポール・スキーンズ
前回大会でキャプテンとしてチームを牽引し、大谷翔平との名勝負を繰り広げたマイク・トラウトの選出は見送られました。
今回は主砲・ジャッジがキャプテンを引き継ぎ、より若く、スピードとパワーを兼ね備えた次世代の選手(B.ウィットJr.やG.ヘンダーソンなど)中心の構成へと進化しています。
これは、野手陣における世代交代の波の証明でもあります。
| 項目 | 2022年(前回選出の決め手) | 2025年(今回の判断材料) |
|---|---|---|
| OPS | .999 | .765 |
| 出塁率 | .369 | .320 |
| 長打率 | .630 | .445 |
| 本塁打 | 40本 | 12本 |
| 試合数 | 119 | 45 |
※度重なる怪我による「試合数」と各種指標の大幅な低下が響いた形
マイク・トラウトが選出されない理由は、国内若手スターの台頭もありますが、近年繰り返されている怪我による稼働率と成績の低下が原因だと考えられます。
ほぼすべての項目の成績がWBC前年度の成績で比較すると、悪い結果となっています。
短期決戦を戦い抜くためのコンディション面が不安視されたこともあり、結果として、現在メジャーで最も圧倒的なパフォーマンスを見せている健康な選手たちへバトンタッチする形となりました。
2023年、侍ジャパンと決勝を戦ったアメリカ代表の平均年齢は「約31.2歳」という非常にベテラン色の強いチームでした。
当時、マイク・トラウト(当時31歳)やポール・ゴールドシュミット(当時35歳)、アダム・ウェインライト(当時41歳)といった「実績あるレジェンドたち」の力で勝ち上がったものの、投手陣の高齢化による球威不足や、野手陣のスピード不足が随所で露呈したのも事実です。
あれから3年、2026年チームの平均年齢は「29.6歳」(※2月時点の推定)と、約1.5歳以上も一気に若返りました。この数字の低下は、単なる世代交代を意味していません。
むしろ、ポール・スキーンズ(23歳)、ガンナー・ヘンダーソン(24歳)、ボビー・ウィットJr.(25歳)、ロマン・アンソニー(21歳)といった「現在のMLBを席巻している次世代の怪物たち」が完全にチームの中心へと躍り出たことの証明です。
圧倒的な身体能力を持つ20代前半の若きスーパースターたちを、アーロン・ジャッジ(33歳)やブライス・ハーパー(33歳)といった全盛期のリーダーがまとめる。
2026年のチームUSAは、前回大会にはなかった「圧倒的なスピードと若きエネルギー」を手に入れた完全体と言えます。
今回の発表で、アメリカ側のファンが最も検索したワード、それは間違いなく「マイク・トラウト 落選」あるいは「ムーキー・ベッツ 辞退」だと思われます。
前回大会でキャプテンを務め、大谷翔平との歴史的な名勝負を演じた現役最高の選手がリストにいません。
その理由は公式には明言されていませんが、以下の要因が確実視されています。
- コンディションと稼働率の低下: トラウトは近年、度重なる怪我によりシーズンの半分以上を欠場する年が続いています。短期決戦でのフル回転はリスクが高く、MLBのレギュラーシーズンを優先させるための苦渋の決断だったと言えます。
- 圧倒的な若手の台頭: 外野にはアーロン・ジャッジという新たな絶対的支柱がおり、ウィットJr.やヘンダーソンなど、トラウトに頼らずとも打線を牽引できる「全盛期のMVPクラス」が揃ったという編成上の余裕です。
もし明日が侍ジャパンとの決勝戦だとしたら、マーク・デローサ監督はどのようなオーダーを組むのか。
2023年はトラウト、ターナー、アレナドといった職人肌の強打者が並びましたが、今回は「スピード」と「破壊力」がケタ違いです。
-
1 遊 ボビー・ウィットJr.
30本塁打・30盗塁を軽々とクリアする異次元の身体能力。出塁=得点。
-
2 右 アーロン・ジャッジ
最強の2番。メジャー屈指の長打力で、初回から相手投手を絶望させる。
-
3 一 ブライス・ハーパー
カリスマ性と勝負強さの塊。大舞台で最も頼りになる男。
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4 指 カイル・シュワーバー
当たればどこまでも飛ぶ生粋のホームランバッター。一発で試合を決める。
-
5 三 アレックス・ブレグマン
大舞台の経験豊富。広角に打ち分ける技術で打線を繋ぐ。
-
6 左 ガンナー・ヘンダーソン
このクラスの打者が6番にいる恐怖。長打も足もある若き大砲。
-
7 捕 カル・ローリー
左右両打席からスタンドに放り込む「打てる捕手」。
-
8 中 バイロン・バクストン
球界最速クラスの足と圧倒的な守備範囲。下位打線の起爆剤。
-
9 二 ブライス・トゥーラン
守備のスペシャリストであり、上位打線へ繋ぐ厄介な9番。
最速164km/hの怪物ルーキー。圧倒的な奪三振能力でイニングを消化する。

アメリカ代表が「世界一奪還」に向けて歩みを進める1次ラウンド(プールB)は、地元テキサス州ヒューストンの「ダイキン・パーク(旧ミニッツメイド・パーク)」で開催されます。
同組には強豪メキシコをはじめ、イタリア、イギリス、ブラジルが名を連ねており、熱狂的なアメリカファンの大声援を背に戦うことになります。
以下は、アメリカ代表の1次ラウンド(プールB)の試合日程です。 ※日時はすべて日本時間に合わせています。
| 日程 (日本時間) | 対戦カード (プールB) | 試合会場 | 放送・配信 |
|---|---|---|---|
| 3月7日(土) 10:00〜 |
🇺🇸 アメリカ vs ブラジル 🇧🇷 | ダイキン・パーク (米テキサス州) |
Netflix 独占配信 |
| 3月8日(日) 10:00〜 |
🇺🇸 アメリカ vs イギリス 🇬🇧 | ||
| 3月10日(火) 9:00〜 |
🇺🇸 アメリカ vs メキシコ 🇲🇽 | ||
| 3月11日(水) 10:00〜 |
🇺🇸 アメリカ vs イタリア 🇮🇹 |
⚠️ 【重要】地上波テレビ・Amazon Primeでの本戦放送はありません
2026年WBC本戦の映像配信権は、Netflix(ネットフリックス)が日本国内で完全独占契約を結んでいます。前回大会で放送があったテレビ朝日・TBS系列などの地上波放送や、Amazon Prime Videoでの配信は本戦において一切ありません。侍ジャパンの試合も、アメリカ代表の試合も、視聴にはNetflixへの加入が必須となります。
野球はお金ではありません。
しかし、MLBという世界最高峰のビジネスにおいて、年俸は「絶対的な実力の指標」になります。
2026年チームUSAの「推定年俸総額」を計算すると、侍ジャパンをも凌駕するとんでもない事実が浮かび上がってきます。
【算出基準について】
- ※1ドル=150円で換算。
- ※各選手の2025-2026年シーズンの契約上の年俸(AAV)を採用して試算。(ジャッジ:約60億円、ハーパー:約39億円、ウェブ:約35億円など)
- ※若手(スキーンズやウィットJr.の初期契約等)の年俸が低く抑えられているにも関わらずこの総額です。
侍ジャパンの総年俸(約330億円)も日本のプロ野球全選手を賄えるほどの凄まじい額ですが、チームUSAはそれをさらに上回ります。
アーロン・ジャッジ一人で日本の複数球団の総年俸に匹敵する額を稼いでいます。
まさに「地球上で最も高価なベースボールチーム」が誕生したと言っても過言ではありません。
アメリカ代表は、この巨額の期待と「母国のプライド」という凄まじいプレッシャーの中で戦うことになります。

WBCには投手の肩を守るため、公式な「球数制限(1次R:65球、準々決勝:80球、準決勝以降:95球)」と「登板間隔のルール(50球以上で中4日など)」が設けられています。
しかし、アメリカ代表のデローサ監督を本当に悩ませるのは、このWBC公式ルールではありません。
「各MLB球団から突きつけられる、独自の起用制限(見えないルール)」です。
前回大会(2023年)、デローサ監督は試合後の会見で投手起用の苦労を何度も口にしました。
なぜなら、各投手の所属球団から以下のような「絶対の条件」が課されていたからです。
- 「ウチの投手は、WBCルールでOKだとしても絶対に連投させるな」
- 「球数制限は65球だが、ウチの投手は40球、あるいは2イニングで必ず降板させろ」
- 「登板前のウォーミングアップの球数まで管理させろ」
数百億円の価値がある投手たちを春の調整時期に貸し出す以上、MLB球団がこうした「ソフトキャップ(独自の制限)」をかけるのは当然の権利です。
そして2026年、パイレーツの至宝であるポール・スキーンズや、タイガースの絶対的エースであるタリック・スクーバルが参加する今回、所属球団からの「見えない制限」は前回以上に厳格になると予想されています。
どんなにスキーンズが絶好調でも、球団の指定した球数に達すれば、スパッと代えざるを得ないのです。
では、この足かせをどう乗り越えるのか。チームUSAが出した答えは極めて暴力的かつシンプルです。
「2イニングしか投げられないなら、全員エース級を繋げばいい」
- 先発:ポール・スキーンズ(最速164km/hの怪物)
- 第2先発:ローガン・ウェブ(メジャー屈指のグラウンドボールピッチャー)
- リリーフ:クレイ・ホームズ(ヤンキースの守護神)
- クローザー:メイソン・ミラー(常時161km/h超えの怪物)
全員がMLBの第一線で活躍するエース格やクローザーです。「球数制限で先発が早く降りる」という弱点を、メジャー最強の剛腕たちを惜しげもなく「ショートイニングで繋ぐ」ことで、完全に無力化しようとしています。
日本の「左右のギャップや緩急」で打ち取る緻密なリレーに対し、アメリカは「制限が来る前に、100マイルの剛速球で圧倒的にねじ伏せる」というパワーピッチングの完成度で対抗します。
この「MLB最高峰のブルペンリレー」こそが、今大会のチームUSAの最大の武器です。
この記事を書いている2026年2月現在、まだ結果は誰にもわかりません。
しかし、これだけは言えます。アメリカ代表は「前回の敗北」を絶対に忘れておらず、本気で王座を奪還しにきているということです。
数年後、あなたがこの記事を読み返している時、「スキーンズとスクーバルの先発陣は本当にえげつなかった」「アーロン・ジャッジのキャプテンシーは本物だった」そんな風に、ニヤリとしながら答え合わせができる大会になることを願っています。



