【最新】スポーツ選手の契約総額ランキング トップ10 「契約の裏側」

最新の「スポーツ選手 契約総額ランキングTOP10」を発表します。 なぜ野球選手ばかりなのか? なぜNBA選手がいないのか? その裏にある「契約のカラクリ」や「代理人のドラマ」まで、徹底解説します。

ランキング

スポーツ選手 契約総額ランキング TOP10
順位 選手名 (競技) 契約総額 (約) 契約期間・チーム
1位 ファン・ソト野球 1147億円$765,000,000 15年 (2025-2039)
NYメッツ
2位 大谷翔平野球 1050億円$700,000,000 10年 (2024-2033)
LAドジャース
3位 リオネル・メッシサッカー 1011億円$674,000,000 4年 (2017-2021)
FCバルセロナ
4位 カリム・ベンゼマサッカー 960億円$640,000,000 3年 (2023-2026)
アル・イテハド
5位 C・ロナウドサッカー 804億円$536,000,000 2.5年 (2023-2025)
アル・ナスル
6位 P・マホームズアメフト 675億円$450,000,000 10年 (2020-2031)
KCチーフス
7位 マイク・トラウト野球 640億円$426,500,000 12年 (2019-2030)
LAエンゼルス
8位 ムーキー・ベッツ野球 547億円$365,000,000 12年 (2021-2032)
LAドジャース
9位 アーロン・ジャッジ野球 540億円$360,000,000 9年 (2023-2031)
NYヤンキース
10位 マニー・マチャド野球 525億円$350,000,000 11年 (2023-2033)
SDパドレス

1ドル=150円、1ユーロ160円で換算

なぜ野球選手が多いのか?「契約上限がない理由」

野球(MLB)は契約年数に上限がありません。そのため10年(大谷選手)15年(ソト選手)など長期契約することが可能です。

契約する年数が増えるため、他のスポーツと比較すると総額が増える傾向にあります。

球団側は長期契約で節税対策

MLBでは、チーム全員の1年間ぶんの給料が一定額を超えたら罰金(ぜいたく税)を支払わなければなりません。

しかし、球団側としてはなるべく罰金の(ぜいたく税)を支払いたくありません。そのため長期契約を結んで節税対策します。

例えば、総額500億円の選手を雇う場合

  • 5年契約の場合: 1年あたりの負担額が大きい → 罰金発生!
  • 10年契約の場合: 1年あたりの負担額が半分になる → 罰金回避!

1年100億円だと罰金の(ぜいたく税)を支払う必要があるが、1年50億円であればと罰金の(ぜいたく税)を回避できる。

となると、5年契約よりも10年契約のほうが節税できるため、球団側は長期契約を望みます。

MLBの選手会も契約上限を認めない

MLBの選手会とは、MLBの労働組合で非常に力を持っています。

選手の権利を守るために、契約年数に制限をかけて選手のチャンスを奪うごとに断固反対しています。

長期契約の問題もいろいろあるのですが、いまのところ球団側も選手会も契約上限を設けないとしています。

また野球というスポーツは、サッカー、アメフト、バスケと比較すると体の接触が少ないため、選手寿命が長く長期契約を結びやすいです。

サッカー選手は「期間」ではなく「単価」が異常

サッカー選手のメッシ選手(4年)、ベンゼマ選手(3年)、ロナウド選手(2.5年)は契約年数が短いですが、トップ10にランキング入りしています。

契約年数が短い理由は、サッカーはFIFA(国際サッカー連盟)の規定により、契約期間は最長でも「5年」が推奨されているためです。

そのため野球のように長期契約が事実上できたないため、1年あたりの年平均額が高いです。

メッシの全盛期は大谷の2.5倍⁉

単純計算すると、大谷翔平選手は10年約1050億円のため1年105億円なのに対して、リオネル・メッシ選手は4年で約1011億のため1年で約253億円になります。

契約総額ランキングで見ると大谷翔平選手の方がランキングが上位ですが、単年のランキングになるとリオネル・メッシの方が上位になります。

税金と手取りの(サウジアラビア強し)

ランキング4位と5位のベンゼマ選手、ロナウド選手はサウジアラビアで活躍しています。

サウジアラビアは基本的には所得税がかからない(または極めてい低い)ため手取りが多いです。

対して、アメリカにあるMLBやNBAは連邦税や州税などを支払う必要があり、州によって税金は異なりますが、税金を支払う必要があり手取りが減ります。

そのため手取りランキングになると、ランキング上位はサウジアラビアで活躍している選手が独占する可能性が高いです。

大谷翔平の97%後払いと「140億円の節税」

ランキング2位の大谷翔平選手ですが、実はこの契約には「裏」があります。 総額7億ドルのうち、なんと97%にあたる6億8000万ドルを「10年後の後払い」に設定しています。

なぜ97%も後回しにしたのか?

最大の理由は「チームの勝利」のためです。 自分の年俸を安く見せることで、ドジャースの「贅沢税」の負担を減らし、浮いたお金で山本由伸投手ら他の選手を補強できるようにしました。

カリフォルニア州が激怒した「税金のカラクリ」

しかし、これにはもう一つ、大谷選手個人にとっての「巨額の節税」メリットがあります。 ドジャースの本拠地カリフォルニア州は、全米で最も税金が高い地域(最高税率約14.4%)です。

後払い分のお金を「引退後に日本や税金の安い州に移住してから」受け取れば、カリフォルニア州の税金を回避できる可能性があります。 その節税額は最大で約140億円とも言われ、現地の政治家が「抜け穴だ!」と激怒するほどの騒ぎになりました。

契約の裏に「代理人」の存在あり

巨額な契約になると、選手1人で契約を成立させるのはかなり難しいです。

そのため選手の要望を聞き、球団と交渉する「スポーツエージェント(代理人)」という影のフィクサーがいます。

ここで1つ面白エピソードを紹介します。

「吸血鬼」と恐れられるスコット・ボラス氏

今回1位のファン・ソト選手をはじめ、過去に多くの大型契約をまとめてきたのがスコット・ボラス氏です。「吸血鬼」と恐れられるほど強気な交渉で知られ、球団オーナーたちからは嫌われていますが、選手たちからは神様のように頼りにされています。

ランキング1位のソト選手、なんと「660億円」のオファーを蹴っ飛ばしているんです。

当時、ソト選手が提示された契約延長オファーは、日本円にして約660億円。 普通なら「ありがとうございます!」と即サインして一生遊んで暮らす金額です。しかし、ソトと「吸血鬼」スコット・ボラスの答えは、まさかの「NO」でした。

ボラス氏はソト選手にこう悪魔の囁きをしました。 「まだだ。待てばもっと高く売れる」

結果は、このランキングの通りです。 批判を耐え抜き、FAまで待ったことで、彼らは当初のオファーより「約500億円」も高い契約を勝ち取ってみせました。

ここまで代理人が契約の金額にこだわる理由は、契約総額の3~5%が代理人の報酬になるためです。

ソト選手の約1147億円の契約だと、スコット・ボラス氏が約57億円の報酬を得ることができます。

なぜNBA選手が1人もいないのか?

このランキングを見て「あれ?なぜバスケット(NBA選手)が1人もいないの」と思った方は多いのではないでしょうか。

これはNBAリーグの「労使協定(ルール)」によって、1回の契約で最長5年までしか契約を結ぶことができないためです。

NBAのジェイソン・テイタム選手は5年契約で3億1,400万ドル(約471億円)稼いでいますが、契約総額ランキングではランキング入りすることができません。

単純計算になりますが、仮に10年契約をすることができたら、ランキング5位になります。

なぜテニス選手やゴルフ選手がいないのか?

野球選手、サッカー選手、バスケットボール選手は、チームと契約する「雇用契約」になります。仮に選手がケガをして出場しなくても最初の契約したお金は保証され支払われます。

対してテニス選手やゴルフ選手は、基本的に個人競技になりますので「完全歩合制」になります。誰か(チーム)と契約するわけではなく、選手自身がどの大会に参加して賞金を獲得し、いつ休むのか、すべて自分で決めます。そのためケガをすると競技での収入が0円になります。

よってテニス選手やゴルフ選手は「誰か(チーム)と契約する」ということがないため、今回の契約総額ランキングには入っていません。

しかし、年収ランキングであれば、テニスのフェデラー選手やゴルフのタイガー・ウッズ選手は、何度もランキング入りしています。

スポーツの契約総額は「インフレ」を続けている

ここ20年で信じられないスピードで契約総額が高騰しています。

  • 2000年当時最高:アレックス・ロドリゲス 10年2億5200万ドル
  • 2014年当時最高:ジャンカルロ・スタントン 13年 3億2500万ドル
  • 2017年当時最高:リオネル・メッシ 4年約6億7400万ドル
  • 2024年当時最高:大谷翔平 10年約7億ドル

お金の価値の違いがあるので単純な比較はできませんが、ここ20年で契約総額が約3倍に跳ね上がっています。

放映権料の高騰、インターネットの発展によりグッズを気軽に購入できる、世界的な経済のインフレが影響しています。

契約総額でよくある質問Q&A

日本プロ野球の契約総額1位はだれ?

1位は近藤健介選手(野球)総額契約:約55億円 7年契約ソフトバンク(2023~2029年)になります。

野球の契約総額1位は、MLBのファン・ソト選手(野球)契約総額7億6500万ドル(1147億円) 契約15年ニューヨークメッツ(2025~2039年)のため、比較すると約21倍の差があります。

Jリーグの契約総額1位はだれ?

1位はA・イニエスタ選手(サッカー)総額契約:約96億円 3年契約神戸(2018~2020年)になります。

日本人選手1位は大迫勇也選手(サッカー)総額契約:14億円 3.5年契約神戸(2021~2024年)になります。

サッカー総額契約1位は、リオネル・メッシ(サッカー)総額契約6億7400万ドル(1011億円) 契約4年 FCバルセロナ(2017年~2021年)のため、比較するとイニエスタ選手とは約10倍、大迫選手とは約7.5倍の差があります。

契約について知るとスポーツニュースが「10倍」面白くなる

この記事を読んだ方は、もうただの数字として契約金を見るのではなく、「あ、これは節税対策だな」「これは代理人案件だな」と、ニュースの裏側にある「大人の事情」が見えてくるはずです。

「契約」について知るとスポーツをさらに楽しむことができると思います。

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